蟇蛙



下草のかげでごそごそと、茶色いのがうごいてる
行きどまりの塀ぎわをのろのろと、右往左往
近づいてみるとうごかなくなって、
カメラを向けても、じっと石のふり
被写体としてはじつに協力的だが、本人必死
うかつに掴んだら、毒にやられる
しばらくすると、ころがっていたコンクリート製
ブロックの穴のなかに入って行った
その夜、雷鳴とともにはげしい雨
ようやく梅雨の終わり しかし、なぜあのように
身体からだを重そうにして歩くのか
自らを持て余すようにして這いつくばって
太古の陸に這い出してきたのは、正しかったか?
怖れと不安に出くわしたら、天と地とにつながって、
あの蟇蛙のように岩石になっていればよいのか
あのような生命いのちを、とりもどすことはできるのか

















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