枯れた木



荒れた大地にあきらめにも似て
わたしは立ち尽くしていた
見渡すかぎりに広がる時間の
土くれを掘り起こし
世界という長い一日を
終わらせることばをさがしていた
畏れるべきものに気づき、
傷つき、知るために歩いていた
何が起こっているのか?
泉のある場所を忘れたのだ
果てのない中庭に
燃えさしのような末梢が震え
音のない静寂はない
わたしは死んではいないのだと
さかしまな根がざわめく
打ちつけられた無垢な血が
乾いた風に晒されている
忘れ去られた土地に生きる木
自らの尊厳に気づかず
くる日もくる日も十字路の端から
水を運んでくる子どもの
節くれ立った手の
ひび割れ垢じみた手の
ぼんやりとした問いのような
ことばの上に輝いている神のかたち
在りえぬ御伽の意味を
わたしはようやく理解した
交差する変えようのない
その歌にいつも守られている
光、声、ぬくもりと憂いが一塊に
混ざりあってわたしを包んだ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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